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「シラス」を原料とする高機能材料の実用化開発を開始

2017年09月28日ニュースリリース

 南九州のマグマセラミック「シラス」(注1)活用した100%自然素材の壁材を開発・製造・販売する、高千穂シラス株式会社(本社:宮崎県都城市、社長:新留昌泰)は、公益財団法人宮崎県産業振興機構より「平成29 年度 産学官共同研究開発支援事業(研究開発支援)」の採択をうけ、地元の素材「シラス」を原料とする高機能材料の実用化開発を開始いたしました。

 

 「産学官共同研究開発支援事業(研究開発支援)」とは、公益財団法人宮崎県産業振興機構が宮崎県内企業を含む産学官の共同研究グループが行う新商品の開発や新たな新技術開発など、事業化を前提とした研究開発を助成するものです。当社は、独立行政法人 国立高等専門学校機構 都城工業高等専門学校、グループ企業の株式会社高千穂と共に「シラスを原料とする、スパッタリング(注2)ターゲット(注3)の製造技術および防曇アプリケーションの開発」について申請し、採択を受けました。本開発では、都城工業高等専門学校と株式会社高千穂の保有する特許技術(注4)事業化のため、シラスを原料としたスパッタリングターゲット(シラスターゲット)を製品化することを目的としております。シラスターゲットを用いて成膜されるシラス薄膜は、可視光領域での透過率90%以上、反射率10%以下、低屈折率(屈折率1.4~1.5)という光学特性と高い親水性(水の接触角10°以下)、イオン伝導性(1×10-7S/㎝程度)を併せ持ちます。これらの特性により、レンズの曇り止め(防曇、ぼうどん)加工、低屈折率材料や固体電解質(注5)の成膜など幅広い分野への応用が期待されております。開発では、シラスを原料としたターゲット製造技術の確立に加え、防曇加工の実用化に向けた成膜プロセスの確立も行い、シラスターゲットの生産体制の構築、早期実用化を目指します。
 
   
(シラス薄膜表面(左)は未成膜基板表面(右)に比べ高い親水性を示す)(シラスターゲットを用いた防曇加工例)

 

(注1) 「シラス」とは鹿児島の姶良カルデラの噴火によって噴出してできた火山噴出物で、マグマの超高温で自然焼 成された完全無機質粉状の純天然セラミックです。シラスは非晶質の占める割合が60~80%もあることで、他の火山噴出物とは決定的に異なり、環境によっては触媒反応が起きやすくなることから、消臭・分解、殺菌、イオン化などの機能を発揮すると考えられています。高千穂グループでは、シラスの持つ優れた機能性を最大限活かした、100%自然素材の建材を数多く開発して参りました。

(注2) スパッタリングとは、真空チャンバー内で放電によりプラズマとして発生したアルゴンイオンなどをターゲット材料に衝突させ、ターゲットからはじき出された原子などを基板表面に堆積させる成膜法です。微細構造が制御された高品質の薄膜を密着性良く大面積に均一に成膜するのに有効な技術です。

(注3) ターゲットとは、スパッタリング法において薄膜の原料となる焼結体のことです。

(注4) 都城工業高等専門学校と株式会社高千穂では、平成29 年3 月10 日に特許第6103642 号「シラス構造体およびシラス構造体の製造方法」を取得いたしました。

(注5) 電解質はディスプレイや電池などにおいて重要な、イオン伝導性を持つ材料で、現在は液体のものが広く普及しています。しかし、液漏れや温度上昇による変形、膨張などの問題があり、安全性や安定性の観点から固体電解質の実用化、普及が望まれています。

 

   本リリースのお問い合わせ先
   株式会社高千穂R&Dセンター 戸木雅子(トキ)
 【TEL】045-224-6070【FAX】045-224-6071【E-mail】mtoki@takachiho-corp.co.jp